Soil Galaxy
このTシャツ、最初は何に見えるか人によって違うと思います。
長年着込んだ黒Tに見える人もいるでしょうし、漂白剤が飛んだ古着に見える人もいるかもしれません。
僕はまず、
「これ、どうやったんだろう?」
と思いました。
名前を見る前は、染めなのか加工なのか、それすらよく分からなかったんです。
その後で名前を見て少し納得しました。
『Soil Galaxy』
宇宙ではなく、土の銀河。
SASSAFRASらしいなと思ったんです。
掘り下げた先にあった宇宙
SASSAFRASはガーデニングをルーツに持つブランドです。
だからこの加工も、単純に宇宙や銀河を表現したというより、土の中に広がる見えない世界をイメージしているのではないかと思います。
植物の根が伸び、微生物や虫たちが暮らし、常に何かが起きている土の中。
存在は知っていても、実際に見ることはできない。
そう考えると、土の中の世界も少し宇宙に似ています。
宇宙を見上げるのではなく、土を掘り下げていった先に宇宙がある。
そんなSASSAFRASらしいウィットを感じます。
唯一無二、ボール抜染
この独特な表情を作っているのが、『ボール抜染』と呼ばれる特殊な加工です。
まずブラックとネイビーに製品染めを施し、その後、ゴルフボールほどの大きさのものに抜染液を染み込ませて、大きな釜の中で回していく。
当たった部分だけがランダムに反応し、色が抜けていきます。
もちろん狙って作られた加工ですが、出来上がった表情はどこか偶然の産物のようです。
掘り起こした先のBlack、見上げた先のネイビー
ブラックは長年着込んで自然にフェードした黒Tのような雰囲気。
ただ、単純な色落ちとも少し違います。
色が抜けた部分がほんのりオレンジ色に変化していて、土や錆、鉱物のようにも見える。
僕は植物も触るので余計そう感じるのかもしれませんが、乾いた土の断面や、掘り返した地面の色を思い出しました。
土埃をかぶったワークウェアや、使い込まれた道具のような渋さがあります。
一方のネイビーは、深いネイビーの中にパープルやピンクが滲むように現れます。
こちらはブラックよりも素直に『Galaxy』という名前が似合う気がします。
夜空や星雲のようにも見えますし、夕暮れの空の色にも見える。
見る人によって見え方が変わるのも面白いところです。
土を掘り進めた先にあるブラックと、空を見上げた先にあるネイビー。
そんな風に考えると、この2色の違いもまたSASSAFRASらしい気がします。
どちらも本当に良いので正直おすすめは難しいのですが、僕はもともとパープル系の色が好きなので少しだけネイビー寄りです。
とはいえ、ブラックの格好良さもかなり捨てがたいんですよね。
見た目からはわからないタフネスボディー
ベースになっているのは、SASSAFRASの定番である『Chop Corner Pocket T』。
角を落としたポケットデザインが特徴の、ブランドを代表するポケットTシャツです。
単糸で編まれた丸胴のシングルヤーンコットンボディーは、しっかりとしたコシがありながら肌触りは滑らか。
洗濯を繰り返しても型崩れしにくく、とても丈夫です。
特に僕が気に入っているのがネック部分。
1.2cmの細リブなので最初は少し心配だったのですが、何年着てもササフラスのTシャツは本当に伸びない。
今ではかなり信頼しているポイントです。
直感で決めて、補足で納得
面白いのは店頭での反応です。
このTシャツは、説明を聞いて好きになるというより、見た瞬間に好きか嫌いかが決まる気がします。
実際、すでに何枚か旅立っていますが、その多くは50代、60代のお客様でした。
僕がお勧めする前に決まってしまうことも多かったです。
加工の話も、Soil Galaxyという名前の話もしていません。
ただ見て、
「これ良いね」
と選ばれていく。
その光景を見ていると、このTシャツの魅力は説明よりも先に伝わるものなのかもしれません。
派手なプリントTとも違う。
古着とも違う。
ワークウェアとも違う。
でも、そのどれかに少しずつ似ている。
だから気になる。
そんな一枚です。
もちろん一点一点表情は異なります。
ただ今回オンライン掲載分はすべて個別で撮影しています。
届いてみたらイメージと違った、ということはありません。
気に入った一枚を、そのまま選んでいただけます。
どうやったんだろう?
から始まって、
なるほど、Soil Galaxyか。
そんな順番で楽しんでもらいたいTシャツです。

























