G.D.U Jacket
結構バキバキの迷彩柄タイガーストライプ柄を採用した今季のG.D.U Jacket。
ササフラスとしては定番のジャケットなのですが、シャツフィットからジャケットフィットにパターンを引き直したり、柄の調整をしたりと、細かい設定の変更がなされています。
まず、G.D.UとはGarden Dress Uniformの略で、アメリカ軍のB.D.U jacketをベースにササフラス流の生地設定とポケットレイアウトによって生み出された高機能シャツジャケットのことです。
Battle Dress Uniform
そして、B.D.UとはBattle Dress Uniform(バトルドレスユニフォーム)の略で、いわゆる『戦闘服』ってやつです。
今から40年くらい前に、アメリカ軍全体(陸/海/空)で制服を統一しましょうということになり考案された、ある意味『完成形』なジャケットです。
わりと多くのブランドがサンプリングしているので、街で見かけることもありますが、そのほとんどが、リップストップのオリーブかブラック、たまにベージュってとこでしょうか。
ササフラスらしさは健在
ベースになっているとはいえ、フラップ付きのポケットによって全体的なムードが決まっているだけで、オリジナルでは二重になってる肘(ダブルエルボー)や、フロントのボタンが隠れる比翼の仕様等、街で着るのに必要のないところは削り、抑えるべきポイントは抑える。ちゃんとササフラスらしさは出してきています。
胸ポケットが左右非対称にされていたり、両サイドにフラップポケットを配置したり、オリジナルのように腰周りが変にタイトになるわけでもなく、腕が妙に太いわけでもない。
増えたポケットの分量と減らしたディテールのバランスがちょうど良い感じのおさまり方してます。
Tiger Twill
そして、今回の生地『Tiger Twill』について。
元々フランス軍のリザードカモが元ネタになっているタイガーストライプですが、アメリカ軍や、民間の生地会社によってたくさんのバリエーションが作られてきました。
ササフラスでも今まで何度も登場してきたお気に入りの迷彩柄なんですが、今回は初期の柄に近い、オリーブやブラウンよりも黒の面積が大めで手書き風のものに作り直してリリースされました。
ちなみにフランス軍のリザードカモはイギリス軍のブラッシュストロークカモがベースになっているらしいのですが、今回のタイガーストライプにはブラシで手描きされた感じはないのでよりアメリカンな柄です。
素材はコットンツイル。やや厚手で耐久性が高く、洗濯後は雰囲気が増しますので、洗いざらしをラフに羽織ってテキトーな感じで着てあげるのがかっこいいかもしれません。
一枚あるととっても使えるジャケット
春と秋はアウターとして一枚あると便利なG.D.U Jacket。
冬はインナーに仕込んで柄をポイントにしてください。
個人的には迷彩柄だけどシックに着こなせる柄だと思っているので、ブラックやチャコール、ネイビーと合わせて大人なムードで、ブラウンやオリーブの色を拾って穏やかなスタイルにアクセントを。
軍ものらしい無骨なデザインとタイガーツイルが独特の存在感を放ち、大小のポケットが多く、収納力に優れ、機能性が高い。
今季はササフラスの髙城さんと西さんの着てきた物、これからも着たいものがテーマなのですが、G.D.U Jacketを眺めていると、スタンスの変わらないササフラス20年の重みを感じます。