オンブレチェックを、やわらかく着る
オンブレチェックなのに、あまり不良っぽく見えない。
このフランネルを着てみて、まず面白いと思ったのはそこでした。
オンブレチェックは、50年代の開襟シャツから70年代のスケーターカルチャー、90年代のグランジまで、時代を変えながらずっとアメリカのサブカルチャーと結びついてきた柄です。
どこか少し荒っぽく、若者文化の匂いを纏っている。
正直、僕はグランジがあまり得意ではないので、オンブレチェックも格好良いと思いながら自分で着るところまではいかないことが多いんです。
でもこれは、少し違いました。
まず色がいい。
ブラック、チャコール、グレー、ナチュラルのグラデーションなんですが、よく見るとチャコールの部分にほんの少しブラウンを感じます。
白黒だけでパキッと組むのではなく、その間に温度のある色が入ることで、柄全体がふわっと柔らかく見える。
たぶん、このわずかなニュアンスが効いています。


優しい生地と、きれいな輪郭
生地も、その印象によく合っています。
秋冬らしいコットンフランネルで、表面には薄く起毛がかかっていて、触るとふわっと優しい。
内側も微起毛しているので、最初のうちはTシャツの上から羽織ることになると思いますが、その柔らかさを直接感じてもらえるはずです。
朝晩が涼しくなってきたタイミングなら、軽い羽織ものとしてそのまま即戦力になります。
形は、今季デビューしたE-Z POST Universal。
身幅はたっぷりしていますが、着丈は長すぎない。
このバランスがすごく効いていて、横から見ると身体から少し離れて落ちるリラックスしたシルエットなのに、不思議とだらしなくは見えません。
開襟の襟元も縫い目を強く見せずすっきり仕上げられていて、前立ても同様。
全体のムードはこの処理のきれいさに支えられている気がします。
ワークなのに、品がある
胸には1910〜20年代のワークシャツを思わせる大小の親子ポケット。
ここだけ見ればかなり古いワークウェアのディテールです。
つまり要素だけ並べると——リラックスした開襟、たっぷりした身幅、昔ながらの親子ポケット、そしてオンブレチェック——かなりカジュアルな服になりそうなんです。
でも実際に着ると、そうならない。
ワークシャツらしい実用性や気楽さを残しながら、どこか品のある佇まいに仕上がっています。
今回はブラウンのパンツに合わせて一枚で着てみましたが、僕にはこのくらいがちょうど良かった。
オンブレチェックだからといって、デニムや色落ちした服に寄せなくてもいい。
むしろ少しきれいなパンツや革靴に合わせた方が、このシャツの面白さがよく見える気がします。
黒いアウターの中に入れても、チェックだけが強く浮いてくることはありません。
柄物ではあるけれど、使い方としてはかなり普通のシャツに近い。
『Universal』の意味
歴史を背負った柄でも、素材やシルエットの選び方ひとつで、こんなに主張が丸くなる。
香りを残しながら、それを強くしすぎない。
たぶん、そのバランスの取り方こそが『Universal』という名前の意味なんだと思います。
特別なことをしているようには見えないのに、着るとちゃんと良い。
今回、一番新鮮だったのはそこでした。










