Gardening at Night Shirt
日常に溶け込みながら、確かな存在感を放つササフラスのガーデニングウェア。
中でもこの『Gardening at Night Shirt』は、その名の通り、どこか大人の余裕を感じさせる独特のムードをまとっています。
今季の『Heavy』シーズンで選ばれたのは、インディゴの濃淡が美しいオンブレチェック。
昨シーズン、優等生的なマドラスチェックをパンチの効いた色で表現したのとは対照的に、落ち着いたトーンでまとめられたこのチェックは、ヴィンテージのワークウェアにありがちなラフさとは一線を画しています。
ササフラスらしいディテールの融合
一見するとシンプルなデザインですが、袖を通せばその仕立ての奥深さに気づかされます。
古いドレスシャツを思わせる深い前立てや、肩周りからゆったりと身幅を確保したリラックスフィット。
そして、両胸のボタン付きポケットに加え、脇に配された片玉縁の腰ポケットは、デザインのアクセントであると同時に、実用性を高めるササフラスならではの気の利いたディテールです。
Indigo Ombre Check
このシャツの魅力は、そのルーツにもあります。『オンブレ(Ombre)』とはフランス語で「陰影、濃淡」を意味し、グラデーションのようにぼやけた格子柄を指します。
他のチェック柄が上流階級から広まったのに対し、オンブレチェックは1950年代にアメリカのロッカーやバイカー、そして不良グループに愛用され、反骨精神の象徴となりました。
その後、1970年代のスケーターや、90年代のグランジロックブームではカウンターカルチャーを語る上で欠かせない存在となっていきます。
僕自身はファッションにカルチャーを持ち込むのがあまり好きではありません。
だからこそ、ルーツを知った上で、自由に、好きなように着るくらいがちょうどいいのかなと思っています。
インディゴならではの味わい深い経年変化
生地はしっかりと肉感がありながらも、ごわつきが少なく柔らかなコットン。
古い織り機でゆっくりと織られたような、糸の節やムラが豊かな表情を生み出しています。
また、インディゴ染めの糸が使われているため、デニムのように着用と洗濯を繰り返すことで徐々に色がフェードし、自分だけの風合いへと育っていく楽しみがあります。
入荷時は未洗いでしたが、店頭分は一度水通しを行い、織りと柄のニュアンスがきれいに立つコンディションに整えました。
それぞれの着方で楽しむ
見た目の落ち着きとは裏腹に、その着心地は抜群です。
ゆったりとしたサイジングは、一枚で着るだけでなく、カットソーやスウェットの上に重ねてシャツジャケット感覚で羽織るのに最適。
チノパンやジーンズはもちろん、カーゴパンツやショーツとも不思議なほど馴染んでくれます。
クラシックな柄と現代的なシルエット、そしてササフラスらしい機能性が融合したこのシャツは、スタイリングに自然なニュアンスを与える大人のためのチェックシャツです。
色も、表情も、自分らしく育ってくれる一枚です。