説明
佇まいを整える、QUILPの定番カバーオール
肩の力を抜いて羽織れるのに、不思議と品よく見える。
QUILPが手がける定番のカバーオール『FOREST』は、そんな不思議な魅力を持つ一着です。
ざっくりと大きめのシルエットでありながら、決してだらしなく見えない。
着る人の佇まいを落ち着いた雰囲気に整えてくれる、絶妙なバランス感がこのジャケットの真骨頂です。
英国の職人技が光る、計算されたシルエット
安心感のある着丈に対して、肩幅や身幅を大きくとった立体的なパターンは、羽織るだけでこなれた雰囲気を生み出します。
フロントの大きなフラップポケットは、このジャケットのアイコニックなデザイン。
そのフラップの下に隠された斜めのスリットポケットは、手を入れたときの収まりがとてもよく、機能的でありながら見た目を損なわない、デザイナーの計算が光るディテールです。
森の奥を覗くような、特別な“影グリーン”
生地には、イギリスで見つかった貴重なデッドストックを使用しています。
グリーンの糸と、少しグレーがかった強撚糸を掛け合わせることで、見る角度によって色がふっと深まる独特の“影”が生まれます。森の奥を覗き込んだような奥行きのある緑だからこそ、『FOREST』という名前がしっくりと馴染むのでしょう。
綾目がはっきりと立ち、耐久性に優れたこの生地は、堅牢でありながら柔らかく落ち感があり、ごわつきを感じさせません。
分厚すぎない絶妙な厚みは、秋口から春先まで、インナー次第で幅広いシーズンに対応してくれます。
着こなしに奥行きをもたらす、もうひとつの顔
コーディネートの幅は驚くほど広く、ジーンズやチノはもちろん、同素材のトラウザー『CARLOCK』と合わせれば、シンプルに見えて複雑なQUILPらしいセットアップに。
シャツやニットの上にラフに羽織るだけで絵になるので、手持ちの装いにも自然と溶け込みます。
このジャケットの魅力は、それだけではありません。
内側のポケット口や裏地に走る、ややパープルがかったネイビーは、普段は隠れているけれど、袖をまくったときやふと脱いだ瞬間にちらりと顔を出し、このジャケットの“もうひとつの表情”を映し出します。
きちんとした佇まいをしながら、どこかで力を抜いている。
真面目な顔をしつつ、実は少し遊び心がある。
そんな二面性が、この服の深みをつくっています。
曖昧さを楽しむ服
《FOREST》は、シンプルなのに不思議なバランス、無骨さの奥に品の良さが隠れている、そんな“曖昧さ”を楽しむための服。
流行でも、奇抜さでもなく、自分が好きなものを着るということを肯定してくれる存在です。