説明
静かな熱をまとうゴールド
ひと目で惹かれる、鮮烈でいて落ち着きのあるゴールド。
まるで料理に深みを与えるスパイスのように、ひと振りで印象を変えてしまう。
強さと静けさが同居し、周囲の色を引き立てながら、自らの存在も際立たせる。
光を受けるたびに表情を変え、装い全体にほのかな熱を宿す色です。
深みと野性を併せ持つ生地
ムラのある染まり方が、まるで時間の層を重ねたような深みを生み、
微かに起毛したモールスキンのような質感が、その陰影をやわらかく支えています。
上品でありながら、どこか野性味を感じる、不思議な存在感の生地です。
削ぎ落としが生む完成度
構造は驚くほどシンプル
ボディと左右の肩、たった三枚の布で立体をつくり出しています(フードを除く)。
サイドシームも、肩の切り替えもない。
本来なら細かく切り替えて形を出すところを、あえて削ぎ落とし、最小限のパターンで成立させています。
縫い目を減らすことで防水性を高めながら、見た目にも無駄のない静けさが生まれる。
削ぐことで完成度を上げる——そんな服づくりの姿勢が、この一着には宿っています。
立体と陰影のデザイン
フードは自然に立ち上がり、首もとに適度なボリュームを生む。
横顔から後ろ姿にかけて流れるようなラインが続き、
背中を覆うアンブレラヨークは機能としての役割を果たしながら、
動きに合わせて陰影を描くように設計されています。
立体を意識しながらも、着る人の動きを邪魔しない。
構築的でありながら、仕立ての美しさを感じさせる一枚です。
機能を纏う、誠実な素材
生地は超高密度に編まれた特殊ジャージー素材。
雨を弾き、風を防ぎ、冷気を寄せつけない。
それでいてハリとコシがあり、動きに合わせてわずかにしなる。
撥水フィルムを貼るのではなく、生地そのものが機能を備えているため、
時間とともに劣化することがありません。
着ていくうちに皺や艶の出方が変化し、表情が増していく。
生地そのものが“育っていく”感覚を味わえます。
声を上げずに伝わる完成度
このパーカーは『機能性』を誇るための服ではありません。
少ない縫い目で最大の効果を引き出し、
ただの合理性では終わらない、静かな完成度を宿しています。
誰もが知る“マウンテンパーカー”という形の中に、
見慣れたものでは決して届かない説得力がある。
長く着るほどに、その良さが自然と腑に落ちていく——そんな一着です。