Conkers Rye Parka Dry Wax Cotton Stout

理屈よりも先に、動いた心

展示会場で、正直に言うと一目で決まりました。

背景を知っていたわけでもなく、国内での展開がほとんどないも後から知ったくらいです。

ただ、目に入った瞬間に「これを着たい」と思えた。
そして同時に「うちで紹介したい」とも思った。
その直感を、そのまま信じました。

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英国の風景を羽織る服

Conkersは2021年にロンドンで設立されたブランドです。

イギリスの田園や、ゆるやかな暮らしのリズムから着想を得て、“organic indulgence”という言葉を掲げています。

僕にはそれが、『自然体の贅沢』と言い換えられるように思えました。

贅沢でありながら、声高ではない。自然や土地の延長にある服づくり。

英国の職人や地元の紡績工場への敬意を前提に、静かな姿勢で物づくりを続けています。

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暮らしに馴染む、機能の美学

今季はこのパーカのほかに、ジャケット、半袖シャツ、鞄、ハットもオーダーしました。

その中でも、真っ先にご紹介したいのがこの 『Rye Parka』です。

この一着が、ブランドの輪郭をいちばんわかりやすく示していると感じたからです。

3/4丈のゆったりとしたバランス。
内側のドローコードで調整もできますが、無理に絞らなくてもきれいに収まる設計です。

ワイヤー入りのつばを備えたストームフードは、風の強い日には頼もしく、ジグザグステッチの補強が道具としての美しさを感じさせます。

大きなフロントポケットは、文庫本がすっぽり入る深さ。

古本屋で手に入れた一冊を放り込んで、そのまま海岸通りを歩く。
そんな場面が目に浮かびます。

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風と育てる、ワックスコットン

生地はスコットランド・ダンディーの『HALLEY STEVENSONS』によるDry Wax Cotton。

1864年創業の老舗が手がける素材で、ベタつきは抑えられ、驚くほど軽やかです。

腕を動かすたびに乾いた音がして、着込むほどに自分の動きが刻まれていく。

春の風や、湿り気を含んだ海辺の空気にもよく合う質感です。

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イギリスの港町、尾道の景色

『Rye』という名前が気になって、こっそり調べてみました。

イングランド南東部にある港町の名前でした。

石畳の道、潮の匂い、古い建物。
きっとそこから取ったのだろうと、こちらの勝手な想像です。
でもその風景を知ったあとにこのパーカを見ると、不思議としっくりくる。

景色と服が、静かにつながる感覚がありました。

尾道もまた、坂道と海のそばの町です。

そんな場所でこの服を並べることに、どこか自然な流れを感じています。

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定番たちの、新しい相棒として

QUILPと合わせてもいい。
HOPPER’S BRUNCHともよく馴染む。

Frankのシャツを中に入れて、SASSAFRASやPost O’Allsのパンツと組み合わせても違和感がない。

うちの定番たちと、同じ目線で語れるブランドだと思いました。

新しいブランドを扱うことは、簡単ではありません。お客さんにとっても、僕にとっても。

けれどこの服は、目利きを試されているというより、自分の感覚を信じてみようと思わせてくれた一着です。

正解かどうかは、すぐにはわからないかもしれません。

でも、時間が経ったときに「やっぱりよかった」と思える服だと、今ははっきり感じています。

 

この春夏、まずはこの一着から、Conkersをはじめます。

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