#1103 Polarfleece Jacket
1993年のブランドデビュー時、当時の最新素材であったモルデンミルズ社のポーラーフリースを使って作られたPost O’Alls 3番目のカバーオール品番#1103。
今季はフリース素材に代わり、ビンテージワークウエアのライニングに使われるトラッシュドウールを採用しています。
Trashed Wool
ポストでは何年かに一度この生地(Trashed Wool)が復活するのですが、今回はベーシックなストライプのウールバージョンではなく、もっともミックス感の強い生地をセレクトさせて頂きました。
この生地は元々、LEEのストームライダーやカバーオールのライニング、ホースブランケットなどに使われていたリサイクルのウール素材で、工場で出るくず糸を撚り合わせ織った生地が起源とされています。
リサイクルのウールだけでは強度が足りない為、アクリルやポリエチレンなどの化学繊維とミックスすることでワークウエアの生地として成り立つように工夫されていました。
当時はその時の糸の集まり具合で色のムード変わるといったかなり一点もの感の強い生地でしたが、今回は独特のネップ感や当時の色彩を再現しながらも偏りの少ない生地を使用しているので安心してください。
生地を触った印象は、ドライな質感なのにふわっとしてとても軽い(一度洗って天日干しされています)。
カールした毛が特徴のフリースが出てくる以前の、ボサっとしたウールのフリースをふわっと良い塩梅に仕上げた感じ(わかりにくい😅)。
#1102とは似て非なるディテール
ポケットのレイアウトは今季クリンクルナイロンタフタで展開している#1102と基本的にはほぼ同じなのですが、他のディテールに大きな違いがあります。
袖付がラグランスリーブではなく、セットイン。
台襟とチンストなしでサッパリとした印象。
フロントボタンが5つではなく、打ち込みのメタルボタン4つ。
縫製が3本針ではなく2本針。
などなど、袖口やフラップの形なども違うのですが、その辺りは店頭で。
カバーオールとジージャンの間くらいの着丈で、身幅はたっぷりと取られています。
腕周りもゆったりとしていてレイヤリングもしやすいし、ギュッと目の詰まった生地のシャツや、薄手のナイロンをインナーに忍ばせて風を止めるような意識で重ね着をして頂けるとかなりの気温までは対応してくれると思います。
見た目のあたたかさ、心の充足感
昔からあるアイデアや生地を使って、現代的、というか永遠を感じさせるデザインを作り続けるポストオーバーオールズ。
春や夏には着れない、実に秋冬らしいトラッシュドウールを使ったカバーオールは、ダウンには出せない見た目のあたたかさがあります。
季節が限定されるからこその充足感。
ぜひお試しください。