説明
SASSAFRAS 25 Light Season 『Warden = 監視、管理』
ポスト、フランクに続き、ササフラスも春夏にあたるLightシーズンがスタートします。
まずは新作の『Overgrown Warden Jacket』から。
アメリカ古着好きの人が聞くと触手が動いてしまう『Warden Jacket』。
1884年以降、アメリカ・メイン州の森林、野生保護の為に設立された「WARDEN SERVICE」。
その監視員が着用するジャケットがWarden Jacket。
現存するWarden Jacketのほとんどが『LL Bean』のもので、古くは1960年代から存在するジャケットです(最近のやつはいろんなブランドからたくさん出ています)。
一見ハンティングジャケットにも見えるワーデンジャケットですが、実際は森林の監視や警備に従事する業務の為にデザインされたといわれているワーク・アウトドアウェアです。
Overgrown Warden Jacket
その歴史的名作をササフラスらしい解釈で再構築したジャケットが今季の新作『Overgrown Warden Jacket』です。
フロントにはWhole Holeシリーズでお馴染みの2段ポケットが4つ配置され、各々の仕切りを3つずつ備えた袋状のポケットが付いています。
これは穴掘り用のガーデニングツール(ディブル)を収納するイメージで設けられていますが、普段使いとして着用した際もそれぞれを小分けに整理できる為、ポケットの中が散乱せず、どこに何入れたかなという少しの不安はありますが、とても便利に使えるディテールです。
下段のポケットはその上に更に大きなオーバーポケットを施した二重構造になっており、体の周りをほとんどぐるりと囲んでいる為、収納機能がとてつもなく、さらにサイドに付いているスナップボタンからポケット内部に侵入できるのですが、ここもまたひっろーい部屋になっています。
ポケット多すぎてハードな印象になってしまいがちですが、襟やポケットの角を丸く仕上げているので、どこか柔らかい雰囲気をもたらしてくれるちょっとしたディテールです。
いつものスナップボタンではなく品のある水牛調の練りボタンなのもポイント。
Cotton Weather Cloth
生地はコットン100%の高密度ウェザークロスを採用。
独特のハリとコシ、やや光沢のある上品な印象の生地ですが耐久性にも優れています。
撥水性と通気性もあり、じゃぶじゃぶ洗えます。
柔らかい色味のベージュのコーデュロイとの対比が鮮明な印象を与える鮮やかな赤は、展示会場で僕の心を鷲掴みにしました。
まさかの赤一色展開。我ながら潔いセレクトです。
BlackやCharcoal、Navyのパンツと合わせても良いし、デニムや軍パンは絶対に合うので、着てみると意外とコーディネートしやすい事に気付きます。
ササフラスならではの編集
襟と袖には肌触りの良い細畝のコーデュロイがはってあり、着こなしのアクセントとして、また、寒い時のちょっとした防寒の役割の果たします。
身幅をたっぷりと取られたボックス型のシルエット、アームホールはゆとりを持たせ、脇下にはガゼット、裏地なしの軽い着心地で、スプリングコートっぽくも着れる、今からの季節の変わり目に丁度良い一着です。
ポケットの数は16個と、過去最高クラスの数ですが、アウトドア、ワークウェアとして、また街着としても違和感のないササフラスらしさ満載の今季を代表するジャケットに仕上がっています。
そもそもこの文章を読んでくださっている時点で、身に付けるものに対して強いこだわりを持っておられる方だと思いますが、こういう万人ウケしそうにない物こそ、是非チャレンジして頂きたいなと思っています。
最近は気候変動によって天候や気温が読みにくいので、秋から春まで使える着回しの効くアウターを一着持っておくとかなり便利だと思います。
ぜひお試しください。