説明
新作コート Cultivator Coat
ぱっと見は、ポケットも多くて情報量がある。
でも実際に羽織ってみると、不思議なほど落ち着いて見える。
このコートのいちばんの魅力は、たぶんそのギャップにあります。
羽織ったときに感じるのは、
「大きいのに、ちゃんと整って見える」という不思議なバランスです。
形はゆったりしていますが、だらしなく見えない。肩の落ち方、身幅の分量、ジャケットよりは少し長めに取られた丈。
そのすべてが、日常の動きの中で自然に収まるよう整えられています。
正面からは縦に落ち着きがあり、横から見ると重心が下がりすぎない。ハーフコートの感覚で着られるのに、しっかり守られている安心感があります。
是非立てて着て欲しいスロートタブ
首元も、このコートの印象を大きく左右するポイントです。
襟を立ててスロートタブを留めたときの佇まいが、とにかくいい。パーカーを中に着るときや、マフラーをざっくり巻くとき以外は、つい留めたくなる。寒さを防ぐためというより、「その形が一番かっこいいから」。そう思わせてくれる首元です。
無理に主張しないのに、ちゃんと様になる。この感覚は、SASSAFRASならではだと思います。
脅威の収納力、13個のポケット
13個配されたポケットは、よくよく見ると“デラックス”に感じるかもしれません。
でも実際は、ごちゃごちゃした印象はなく、それぞれがきちんと役割を持って配置されている。物を詰め込むためというより、暮らしの中で自然と使い分けられる感覚です。
情報量は多いのに、うるさくならない。このまとめ方が、このコートの大きな魅力です。
国産のブラックコーデュロイ
今回、迷わずセレクトしたのがブラックのコーデュロイ。
しっとりとした艶があり、黒でも重くなりすぎない上品な表情をしています。ブラックとブラウン、どちらも良かったのですが、今回はこの黒にやられました。
新品の状態ですでに雰囲気はありますが、これは“ここから”が楽しみな生地。ガシガシ着て、洗って、時間が経ったときにどう変わっていくのか。黒が少しずつ馴染み、表情がほぐれていく様子が、自然と想像できます。
きれいに着てもいいし、気を遣わずに使ってもいい。そんな振り幅を、ちゃんと許してくれるコーデュロイです。
生活の一部へ
SASSAFRASの服は、便利さやタフさが前に出てきますが、それだけで終わらないところが好きです。
洗えて、気を遣わずに着られて、それでいて見た目はきちんと格好いい。
ポケットが多く、少し賑やかなのに、どこか落ち着いている。
そのバランス感があるからこそ、生活の中に無理なく入り込んでくるのだと思います。
年齢や性別をこえて刺さる物の良さ
今回も例に漏れず、予定より少し遅れての到着。
それでも毎年このコートを待っている方が多いのは、単なる“便利な服”では終わらないことを、みなさん知っているからだと思います。
女性のお客さんに選ばれることも多く、男性が着たときとはまた違った見え方をする。
今回もマチさんに着てもらいましたが、やっぱりいい。
パートナーと共有できるコート、という視点で見てもらうのもおすすめです。
気合いを入れて着るための一着ではありません。
「コートって、ちょっと苦手かも」と思っている人にも、素直に勧められる。
そんな位置に、自然と収まってくれるコートです。