Description
Deutschleder Coat
フランクリーダーの代表的な生地として長く愛されてきた『Deutschleder(ジャーマンレザー)』。
この超タフな生地を織れる機械を持っていた唯一の工場がコロナ禍で閉鎖してしまい、織り機も廃棄され、幻の生地になってしまいました。
ここまでが、2年前の話です。
この2年の間に、フランクがドイツ国内を探し回り、織り機や職人さんを整え、当時と全く同じとはいかないまでも、フランクが納得してお勧めできる『ジャーマンレザー』を作ってしましました。これはもはや執念です。
ジャーマンレザー
元々は大工さんが好んで使っていた生地で、実はレザーではなくコットン100%のモールスキンなのですが、僕が知る限り一番強くて硬いとても着にくい生地です。
軽くて、洗えて、柔らかい、とは真逆な要素を持つジャーマンレザーは、フランクの『長い年月をかけてマイビンテージを完成してもらいたい。』という想いを体現するような生地なのです。
少し起毛感のある表面は、実は裏側で、着用を繰り返すことで毛羽がおさまっていき滑らかになります。
ジャーマンレザーに関して、確実に言えるのは、今年よりも来年、再来年と一緒に過ごす月日が着心地に変わっていき、最初からは考えられないような柔らかさになっていく事。
より味わい深く熟成されていく事。
自立する位の強度
昔のものよりも、今回のニュージャーマンレザーは少し柔らかい印象なので、体との一体感は少しだけ早めに得ることができそうです。
とはいえ、写真の通り、まだ立ちます笑。
超高密度に織り上げられたモールスキンの生地なので、負荷がかかるところ(今回だと腕ですかね)にレザーのような深いシワが入り、生地自体が分厚いのでシワの周りが盛りっと波打ち凹凸感のある陰影が現れます。
その味わい深くエイジングしていく部分と、ラグランスリーブの機能性、インバーテッドプリーツの入る背中の美しい仕立てが混ざり合い、ユニークな一着のコートが成り立っています。
バルマカーンコート
形はバルマカーンコート。
日本だとステンカラーコートと呼ばれる類のコートです。
襟腰の後方が高く、前方に向かって低い状態で折り返る襟と、実用的なラグランスリーブが特徴のコートで、一番シンプルなコートの形。
ラグランスリーブはセットインスリーブと違い、肩幅が決まっていない為、細身の方から肩周りがしっかりしている方も着ていただける汎用性の高い仕様です。尚且つ腕周りの可動域も広くアームホールも太めに取られているので重ね着もしやすい。
いろんな体型をカバーする大きさ
今回はSサイズのみの入荷ですが、見ての通り大きい作りなので、通常サイズでSからLまでの方は着て頂けます。
身長の高い方、肩周りや胸板の厚い方、いろんな体型の方が着れて各々のスタイルに変わって行く、ある意味正解のないコートです。
僕は袖を5cmほど折り返して着ていますが、ちょうどその部分がパイピング処理されているのでデザイン上のアクセントとしても使ってます。
圧倒的な存在感、自分だけのビンテージ
スエードのようにマットで起毛感があり、分厚く、硬い。
レザーを縫うミシンでしか縫えないこの頑固者を見に纏い、馴染ませ、購入時の挑戦的とも言える直線的なシルエットに自分の形を覚えさせる。
ちょっと普通では考えられない工程を経て、圧倒的なムードを放つ自分だけの一着が完成する。
さて、どんな人との出会いがあるでしょうか。