説明
紅葉の色をまとう、ドイツの芸術
POST、QUILPに続き、フランクの秋冬が届きました。
はじめに紹介するのは、このシャツ。
紅葉が織り込まれたような深い赤が、静かに気分を上げてくれます。
鏡の前に立つと、ふっと表情が明るくなる。
そんな高揚を秘めた一枚です。
装飾を引き算したデザインのベーシックなウールシャツ
シルエットはとてもベーシック。
スタンダードなシャツに、少し大きめのボタンと左胸ポケット。
襟はややワイドスプレッド、裾は緩やかなラウンド。
装飾を引き算したデザインは、服そのものの『線の美しさ』を際立たせます。
作れる数が少ないため、当店ではMサイズのみの入荷です
この型は“肩で決めて、身幅で余裕をつくる”設計。
日常のどんな動きにも素直についてくる着心地の良さを感じてください。
Dead Stock Limited Rare Vintage Fabric
この生地には物語があります。
フランクが、ウィーンで約半世紀続いた老ユダヤ人の仕立て屋さんから買い取ったデッドストックのヴィンテージ生地。
該当モデルには、古いドイツの手書き文字『Sütterlin(ズッターリン)』で“Deutsche Schneiderkunst(ドイツの仕立ての芸術)”と記されたタグが縫い付けられますが、いまのドイツでも読める人は多くありません。では、なぜあえてこの文字なのか——その理由は店頭でゆっくり☺️
その歴史的な背景も含めて、フランクのリスペクトが込められた生地だということです。
見た目は赤が印象的ですが、近づくとグリーン、ブルー、イエロー、ブラウン、バーガンディ……経糸の多色と緯糸の赤が細かく絡み、粒子が流れるような奥行きが生まれています。
光の当たり方でムードが変わるので、室内と外での見え方の差も楽しめます。
あえて気取らず自然に
めちゃくちゃ貴重な生地を使ってますが、着こなしは肩肘張らずに。
Tシャツの上に羽織れば軽いシャツジャケット、ボタンを留めれば上品な長袖シャツ。
デニムや軍パンの無骨さにも、ウールトラウザーのきちんと感にもすっと馴染みます。
色合わせはネイビーやグレーで落ち着かせると大人っぽく、オリーブやダークグリーンを差すと赤みが生きる。
足元はレザーで整えても、キャンバススニーカーで軽くしても収まりがいい。
1着のみの限定入荷
サイズの目安は正直に。
今回はMのみ。僕(168cm・65kg)でちょうど良い着用感です。
実寸は【肩幅44.5/袖丈67.5/身幅56/着丈80(cm)】。
細身の方は適度なゆとりを、がっしり体型の方は“羽織り使い”のしやすさを感じてもらえるはず。
迷ったら、普段よく穿くパンツやアウターとのバランスも含めてご相談ください。
実寸をベースに具体的にお伝えします。
かけてあるだけで絵になるシャツ
手に取るたびに新しい表情を見せる生地、静かな佇まい、きちんと働いてくれる実用性。
流行の速さから少し距離を置いて、自分の時間でじわっと好きになっていけるシャツです。
外に出た瞬間に光で表情が変わるささやかな高揚、帰り着いてハンガーに掛ける前に、ついもう一度生地を撫でたくなる——そんな関係を長く楽しんでください。